正月になると、毎年のようにテレビで流れてくるマグロの初競りのニュース。
「今年は○億円!」という見出しを見て、
今年もか…と思いながら、なんとなく眺めていた。
味がどうこう以前に、
数億円のマグロってやっぱり普通じゃない。
ふと、
あれって、広告として考えたら本当に元が取れてるんだろうか?
そんなことを考え始めた。
初競りの値段は、マグロの値段じゃない
初競りのマグロを、
そのまま「魚の値段」だと思うと、どうも話が噛み合わなくなる。
正月のご祝儀 市場の景気付け 縁起もの ほぼ確実にニュースになる前提
こういうものが全部くっついて、
ひとつの“象徴”としての値段がついている感じがする。
だから
「高すぎる」「味に見合ってない」
という感想自体は自然だけど、
それだけで測れるものではなさそうだ。
じゃあ広告として見たらどうなんだろう?
ここが一番気になったところ。
仮に、初競りで5億円のマグロを買ったとする。
これを「広告費」だと思って考えてみる。
全国ネットのゴールデンタイムで、
15秒のテレビCMを1本流すと、
数百万円〜1000万円くらいと言われている。
仮に1本1000万円だとすると、
5億円で CM500本分。
……さすがに単純すぎる計算だけど、
それでも「かなりの本数」なのは間違いない。
しかも初競りの場合、
正月三が日に繰り返しニュースで流れる テレビだけじゃなく、新聞やネットにも出る SNSで勝手に拡散される 海外メディアに載ることもある しかも「広告です」と言われない
と考えると、決して高くはなさそうだ。
でも、誰でもできる話じゃない
ただし、ここで現実に戻る。
もし無名の寿司チェーンが、
同じように初競りで数億円出したとしても、
ニュースでは一瞬触れられるだけ 「へぇ」で終わる 翌日には忘れられる
たぶん、そんな感じになると思う。
「初競りといえば、あの店」
という関係が、何年もかけて出来上がっているからこそ、
あの金額が“広告”として意味を持つ。
この手の広告は、
再現性がないのが一番の特徴だ。
味のピークは、実はもう少し後
ちなみに味の話。
本マグロは、
初競りのある1月上旬よりも、
1月中旬〜2月あたりのほうが状態が安定すると言われている。
初競りは「走り」。
2月は「整ってくる時期」。
ニュースが落ち着いた頃に、
しれっとおいしいマグロが出回る。
このあたりも、
初競りが「味」より「意味」のイベントだと感じる理由だ。
まとめ:静かな2月に、静かに食べるのが一番いい
派手なニュースの裏で、
2月になると、ちゃんとおいしいマグロが普通に出回る。
値段も、
話題やご祝儀が乗った時期よりは、少し冷静だ。
……なんてことを、
正月のニュースをなんとなく眺めながら考えていた。

